Wards Worse@不定域イデアル研究所

数学&物理学の専門書のレビュー

『数学の基礎』 東京大学出版会 斉藤正彦

数学の基礎―集合・数・位相 (基礎数学)

数学の基礎―集合・数・位相 (基礎数学)

  • 作者:齋藤 正彦
  • 発売日: 2002/08/01
  • メディア: 単行本
 
数体(有理数や実数 etc.)の構成や付録のZFC公理がある。
読みやすさは下記の本が勝ると思う。

 

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 以下の演習では難しすぎるので、大学の授業・演習に出席するのが次善の策。

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Zariski 位相 について載っているのは、可換代数代数幾何学の本でしょう。

 

『集合・位相入門』 岩波書店 松坂和夫

集合・位相入門 (松坂和夫 数学入門シリーズ 1)

集合・位相入門 (松坂和夫 数学入門シリーズ 1)

  • 作者:松坂 和夫
  • 発売日: 2018/11/07
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 
この名著も新版になっていた。
これは入門書であって、基礎であって、現代数学はその上にあるのです。
数体や公理系について補えるのは下記の書。
 

 

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 難度が低い大学院の過去問を解くのもあり。

下記の問題集は難度高め。

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『解析学概論』 裳華房 矢野健太郎 石原繁

新装版 解析学概論

新装版 解析学概論

 
工学系・高専で必須な水準。論証というより計算。
 
ボクは『解析概論』と勘違いしていた。
著者の「矢野」は、意訳すると「Vector Fields」だという小ネタをどこかで読んだ覚えがある。

『Algebra』Springer Serge.Lang

Algebra (Graduate Texts in Mathematics (211))

Algebra (Graduate Texts in Mathematics (211))

  • 作者:Lang, Serge
  • 発売日: 2002/01/08
  • メディア: ハードカバー
 
これ一冊で大学院までの代数学は学べると思う。分厚い。
英語に抵抗がない、慣れ親しみたい、という方にオススメ。
発展的な応用例も楽しく読める。
数学らしい文体に慣れていなければ、和書の代数学の入門書の方が良いでしょう。
 

『代数概論』 裳華房 森田康夫

代数概論 (数学選書)

代数概論 (数学選書)

  • 作者:森田 康夫
  • 発売日: 1987/11/20
  • メディア: 単行本
 
群・環・体について基本的なことが書かれている。
英語に抵抗がない、或いは、数学英語に慣れたい、という方は、『Algebra』S.Lang 著 がオススメ。

 

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裳華房の数学選書シリーズを集めたいという収集癖が、ボクに有るみたいw
 

『多様体の基礎』 東京大学出版会 松本幸夫

多様体の基礎 (基礎数学)

多様体の基礎 (基礎数学)

  • 作者:松本 幸夫
  • 発売日: 1988/09/25
  • メディア: 単行本
 
松島与三『多様体入門』が重苦しい、というのなら、こちらをおすすめする。
 
De'Rham コホモロジ-と微分形式は、位相幾何学のキャップ積・カップ積を解釈し易い。
可視的には『トポロジー』を参考にするといい。

『トポロジー』 岩波書店 田村一郎

トポロジー (岩波オンデマンドブックス)

トポロジー (岩波オンデマンドブックス)

  • 作者:田村 一郎
  • 発売日: 2015/08/11
  • メディア: オンデマンド (ペーパーバック)
 
 
 
 
いつの間にか、オンデマンド出版になってしまった。
単体複体によるホモロジーを取り上げている。
ホモロジー・コホモロジ-は、論理が、代数的? 機械的に? 展開されているので、慣れてくると理解も早い。
キャップ積・カップ積の具体例は、多様体の「De'Rham コホモロジ-」や「微分形式」に触れるとよいと思う。